第31章 彼への嫌悪感がピークに達した

南雲玲奈は、むろんそんな事情など知るはずもなかった。

午前中、藤井一輝と契約を交わしたあと、そのまま二人で昼食を取った。

これまで力を貸してもらったお礼に、と、今日は彼女の奢りだ。

食事を終えると、今度はそろって研究所の建設状況を見て回る。

全体としてはすでに大半が仕上がっていた。ただ、一部の特殊な医療機器だけは海外から取り寄せる必要があり、搬入にはもう少し時間がかかるらしい。

ひと通り確認した南雲玲奈は、まずまず満足しつつも、いくつか細かな修正点を挙げた。

オフィスや休憩室については、そこまで強いこだわりはない。だが、作業エリアと、研究開発に用いる実験機器に関してだけは別だった...

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